雪山修行 ~雪洞体験~ (前編) |
--- 計画 ---
1月:白毛門山に雪洞泊で登り深雪と戯れる
2月:南八ヶ岳で岩と氷の岩稜で道具の基本的な使い方に慣れる
3月:燕岳で冬山の基本を全般的に理解する
5月:連休は穂高の前穂北尾根で中級コースをトライ
そんなわけで、谷川岳のお隣の山、白毛門山に行ってきました。
メンバーは
(鏑)パラダイス企画より北リタ師匠
XCESSよりモロさん
TEAM BANZAIよりメパンナ の合計3名
モロさんは車で、ワタシと北リタ師匠は電車で土合駅に集合(AM9:59)という予定だったのですが、朝一番の電車が人身事故で遅延。高崎から先の列車の本数が少ないため、このままでは到着がお昼近くになってしまふ……ということで、急遽モロさんにSOS。高崎駅でピックアップしてもらって土合駅へ向かいました。
土合駅は日本一深いところにある駅なんだって★
モロさんに拾ってもらえたおかげで予定より1時間遅れくらいでスタートできました(^^)v
大幅な出遅れをふせげてよかったわぁ~。
土合駅で身支度を整えます。駅にはどっしり腰をすえてまったりくつろぐ登山者2名様が。この隣人らとはまだこの後からみがあるのですが、それはまた後ほど。
そうそう!今回の雪山行では、身体をはって実験することがあるのです!
雪山行でいったいどの道具が一番適しているのか…?
1.北リタ師匠の山スキー
2.メパンナが使うスーパーカンジキ(北リタ師匠提供)
3.モロさんのスノーシュー
結果やいかに!???
AM11:00頃土合駅スタート。山頂(1720m)目指して行けるところまで行って、適当なところで雪洞を掘ってそこでビバークです。 ここから先は行動中の写真はありません。カメラ類を取り出して撮ってる余裕がないのです。寒さゆえ、そうそう手袋をはずせないのです(手袋をはずさないとカメラ操作ができなす)。
先に入山した人がいると踏み跡があって楽なのだけど、この日はそれなりの雪と風。聞くところによると一人入ってるらしいのだけど、踏み跡は新雪で消されており、あらためてラッセルです。
ラッセルラッセル!
モロさんがほとんどを先頭でラッセルしてくれましたm(_ _)m
ワタシも2回ほど先頭をやってみたけど、非力だしやっぱりスノーシューのが優れてるっぽいのでなかなか前に進めない。
北リタ師匠の山スキーは……山のお店のふれこみでは「白毛門山くらいなら山スキーがいちばんだよ!」ということだったのだけど、登り出してまもなく山スキーではまったくあがれなくなり…。結局登り始めてすぐに山スキー脱落(早っ!)北リタ師匠は山スキーはザックにくっつけて、つぼ足で登ることに。
しかし快調だったモロさんによるスノーシューラッセル。これが急登になるとすべっちゃってアリ地獄状態。ワタシのスーパーカンジキもアリ地獄状態。もがいてももがいても登れなくなっちゃったのですが、こういう斜面だとつぼ足の北リタ師匠が一番スムーズなの(驚)
途中で「先に入山した1名の登山者」と出会いましたが、この方は木製のワカンにアイゼン。これがけっこうヒョイヒョイ我々のアリ地獄エリアをクリアしてたんですね。
それで結局……
実験結果:「木製ワカンが最高だ」
山を降りたらみんなで木製ワカンを入手しようと心に誓ったのでした(笑)
PM2:45。標高1200m程度のところで、そろそろ雪洞ポイントを探しましょう…ということになり、作業スタート。
きゃーーっ!北リタ師匠がモロさんに襲われるーー!あぶなーーい!(笑)
……なんて、まだまだ余裕な我々。
さて?どんな具合かな??
目標の広さは奥行き250×幅180×高さ150くらい。尾根の東側の雪庇の張り出しがあり、その雪庇の下の吹き溜まりを利用して雪洞を作ってます。
PM5:00頃、雪洞完成。暗くなる前に堀りおわりました(^^)v
それではさっそく宴会を(笑)!
モロさんと北リタ師匠は赤ワインを。ワタシは熱燗を。はい、そうです、本当に熱燗です桃屋さん(爆)
これで、朝までこの雪洞で寝て、翌朝はまた可能なところまで登って下山する…という予定でした。
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………そう、ここまでは順調でした。
1つ前の記事をエントリーした18:45。バリバリに楽しんでたんです。
雪洞内は外より全然暖かく、中の温度は4℃くらい。外は……たぶん零下だったと思う。
その暖かさで雪洞の上部が溶けてきてて、少し落ちてきてたんだよね。しかしそれってよくあることだそうなので、溶けてきた部分を軽くおさえてさらに硬く絞めてたんだけど……
さぁそろそろ寝ようか、というところで事は起こりました。
屋根、崩壊。
(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)(T_T)
屋根がね、落ちてきたんです。ズボッ!!!!と。
それはもう、ドリフのコントのような状況です。
ワタシは思わず笑ってしまいました(^_^;)
でも、状況は笑い事じゃありません。夜9時。吹雪いてます。
暖かい雪洞からいきなり零下の吹雪の下へ放り出された我ら。
モロさんと北リタ師匠は首まで雪に埋まってます。
ワタシの頭の上はかろうじて屋根が残ったので、膝上まで雪をかぶっただけでしたが…。
えくんちょちん、おしくら饅頭はしてないのに崩壊しちゃったの(涙)
とりあえず、雪をかきだし埋まった荷物を掘り出します。
みんな靴を脱いでくつろいでいたので、靴を履いて身支度を整え、荷物も大急ぎで雪まみれになりながらパッキング。
さぁどうする?
………道は2つ。
1.ビバークできる最低限の大きさの穴を掘って朝まで待つ
2.下山する
テントは持ってきていない。ツェルトは3人で1枚しかない。
夜の行動は山の定石ではご法度。
さぁ、どうする?
------ つづく -------
注:無事、戻っておりますのでご安心くださいm(_ _)m