黒斑山スノーハイク by BANZAI山岳連 |
朝6時出発でブーーンと車で、スキー場のあさま2000の駐車場へ。駐車場がすでに標高2000m近く。うーん、寒い。
昨日のロゲインに引き続き、ブリ君は冬山ハイクは初体験。装備など貸せるものは全て貸し出し、どうしても必要なものは自分で買ってくれてた。鬼リーダーは冬山も体験者なはずなんだけど、経験したことを全て忘れ去ってしまうというまか不思議な方なので、過去に冬山でどうしてたとかそんなんがまったく記憶にないらしい(苦笑)だから鬼リーダーも初心者という位置づけに。
そんな二人にあーでもない、こーでもない、とアドバイスしながらの出発準備。準備に1時間以上かかってしまい、出発時間は午前11時になってしまった。遅い…遅すぎる!
トイレを済ませて出発。この時点でブリ君は寒いし、初めてだしでけっこう不安だったらしいw
今回歩くのは、標高2400mほどの黒斑山。冬山ハイクの入門・初級ルートで標高差400m。この出発時間ではピークは無理かな…。とりあえず時間が許す範囲で行けるところまで行くべし。
天気予報は曇時々晴れ。こうして時々(本当に時々だったw)だけど、大陽が顔を出す。
とにかく持ってる物は凍るし、指は冷たくなるし、足先も寒くて痛くなるから…と話ながら、おのおののウェア。足元装備は、ワタシはおニューのMSRのスノーシュー。鬼リーダーはワカンを履いてみたいというのでワタシのワカンを貸し出し。ブリ君には某M氏のスノーシューを貸し出し。
下山してきた人に雪やルートの状態をきいたら、「50名くらい団体が登っていったから、トレースはしっかりついてる。つぼ足でも大丈夫」という話。トレースラッキー♪しかしつぼ足で歩くのも何なので、気分を盛り上げるために(?)スノーシューとワカンで歩いた。
トレースと雪質のおかげで、寒いながらも順調に上がる。ワタシの腰もダイジョビそう。この日は行きは表コース、帰りは中コースを行きました。
空は曇ってて、時々雪がぱらつき、そして時々気まぐれに大陽が顔を出す。
ワフーー!
あちらがトーミの頭。団体さんが列をなして降りてきます。ここが今回のルートの核心部で、雪のつき方によっては初心者はこの手前で折り返し。今回はがっつり雪がついていて歩くのは問題なさそう。
てってけてーのてーー♪
トーミの頭到着!
晴れた日のトーミのあたりから見た、美しい浅間山の景色はこちらを参照、ドン!
あの一番高いところが山頂ですわ。
14時半までに山頂にたどり着かなかったら引き返す…という話をしてたけど、14時15分くらいに山頂到着。今日はもう無理だと思っていただけに山頂が嬉しい♪
うっすらと向こうに浅間山が見える。本当にうっすら。
山頂でコーヒーで乾杯して、時間もあまりないので下山。ブリ君のJET BOILを寒冷高地で試してみようと言ってたけど、時間と寒さの都合で今回は断念。
途中、ラッセル講習会などをしつつ16時下山。お風呂に入って帰る頃には吹雪になってた。
ブリ君は初体験なイベントが2つ続いて、ちょっと大変だったかも??でも
「楽しかった。山の経験値が上がった気がする」
と言ってくれた。なんかうれしいな(^^)
夏ならトレランスタイルなら1時間くらいで山頂まで行けちゃうくらいなこのルート、この厳冬期で、トレースがある状態で3時間以上かけた(とにかく気温が低かったので、汗をかかないようゆっくり上がったのです。ワタシの腰の状態もあったし)。トレースがなかったら山頂は無理だったね。
冬型の低気圧のせいで全国的に相当冷えた1日だったから、初の冬山ハイク体験にはこたえたことでしょう。行動中は吹雪かなかっただけマシだけど、吹雪いてたら即下山だし(^^;; 駐車場で温度計は-16℃をさしてた。400m上がった山頂はもっと気温低かったんだろうなぁ。
鬼リーダーは体が冷えやすいという体質なのだけど、無事冷えきらずに動くことができ「寒い中での工夫」を学んだと言ってくれた。うんうん。しかし、すぐに忘れてしまう鬼リーダーのことだから、いつまで覚えててくれるだろうか…(笑)
印象的だった事柄
1.ブリ君が「これ、スゲーーいいんだよーーー」と出してきたゴア製のハット。つばがあるやつね。夏山では便利なのだろうけど「冬山では飛ばされるよ~~~」とワタシと某M氏に言われて却下。「あご紐あるし!」とちょっと抵抗してたけどw、やっぱり却下。せっかく持ってきたのに、とても残念そうだった…(笑)
2.寒がりな鬼リーダー。もこもこウールの手袋を用意して、その上から冬用グローブをしようとしたら入らない。当たり前か(笑)。もこもこウールはインナー手袋としてはブ厚すぎますわ。もこもこウールの下にさらにインナー手袋をしてたので、もこもこウールは脱がせて、某M氏が最近買った-26℃まで対応のBlack Diamondのグローブを貸した。「めっちゃ暖かい!!!」とご満悦の鬼リーダーは、家に戻ったらすぐに同じグローブをポチりそうな勢いだった…(笑) 買っちゃだめですよ。もうここまで寒い冬山に行く機会ないでしょ!??
3.一番悩んだ(ワタシが)のが、ブリ君のシューズをどうするかだったんだけど、某M氏のSORELのウィンターブーツを貸して履いてもらうか、ブリ君が持ってるモントレイルのMidカットのゴアシューズを履くか。普段から履き慣れているモントレイルのがいいと思うのだけど、これじゃあちょっと寒いだろうな…。ULハイカーがゴアのトレランシューズの上に、自転車用オーバーシューズを履いて冬山ハイクをしているのを見たことがあるので、こういう方法もあるよーと教えておいたら、そのオーバーシューズを買って準備してくれてた。なのでブリ君はモントレイル+オーバーシューズで歩いたんだけど、体感する足先の寒さがどんなんだったか、今度詳しくきいてみよ。
まだまだ冬山初級者なワタシと某M氏が、冬山初心者を連れてのハイク。簡単なルートとはいえ、油断すれば凍傷にもなりかねない。慎重に行動したつもりだけど、11時出発はダメだわぁ(苦笑)。 やっぱ出発前の準備を短縮すべく、前夜にもっと着るものとかのシュミレーションをしておいたらよかったよね~。ともあれ、自分らにとってもいろんな事を今一度見直すいい機会となった。うん。
冬山初心者なら「北八ヶ岳」なんでないの~~~~???という声が聞こえてきそうですが…(ブリ君はずっと北八ヶ岳に行くんだと思ってたらしい)…むふふ。だってみんな北八ヶ岳なんだもの、おもしろくないじゃない(笑)