The 敗退(笑) - 詳細 - |
形態:山頂から約500mのところに小屋があり、そこで幕営の1泊2日。
山:光岳(てかりだけ)
南アルプス最南端にある日本百名山。標高2591.1m
登山口:易老渡
CT :登り(光小屋まで)約8時間、下り約7時間
行動予定:金曜夜 PM8:00ごろ出発、登山口到着 AM2:00
4:00くらいまで仮眠をしてAM5:00登山開始。光岳テン場到着 PM1:00。
日曜日の下山は天気や各自の体力具合をみて、下山時刻決定。
※光岳のテン場は小さいため、場所取りのためにあまりゆっくり到着もしていられず。
メパンナ、初のパーティーのリーダーとして共同装備の振り分け
晩ご飯メニュー決定、各自の集合方法やら何やら、いろいろ考えました。
……っていうか、光岳はワタシが行きたくて行きたくて、それで自ら計画をたてて
周りを巻き込んだんだけどね(^^;;
出発2日前までは天気予報もいい感じに晴れマークだったのに
あれよあれよという間に天気が崩れてきて、登山当日の予報は
曇り時々雨に変わってしまった。まぁこれも山の天気、仕方なす。
金曜夜、仕事が終わり次第メパ家に集合。PM7:40頃出発。
しかし今晩くらいはメシは落ち着いて食べたい…ということで
サイゼリアでパスタを食す。
カーナビの登山口到着予定時刻はこの時点でAM2:30。少々押し気味。
飯田ICで高速を降り、途中から林道、未舗装路もあり。
ここでアクシデント勃発。真っ暗な林道・未舗装路にてタイヤがパンク(アヒーー!)
モロちゃん大活躍で多数の蛾と格闘しつつ予備タイヤに交換、所要約30分。
しかし予備タイヤでガコガコの林道をまだまだ走行しなければならない…おおーーん(T_T)
超ゆっくり運転で進み、なんやかんやしてたらもう4時。
ほえるちゃんはちょっとだけ仮眠(30分くらい)、メパ&モロは仮眠はとらず出発準備と朝食をとる。
ほえるちゃんは仮眠後ゼリーをチャージ。
AM5:12易老渡登山口出発。この橋が登山口入り口。雨はまだ降らず。
本日はテン場に着くまでは基本ずっと登り。CT8時間だから、
休憩込みで8時間で上がれればいいかな…と思っていたのだけれど…
登り始めて早々、メパンナ「眠い!眠い!」とうつらうつらしながら歩く。
ペースはあがらないもののとりあえずCT以内では歩く。
そのうちモロちゃんのペースががくっと遅れ始めた。雨も降り始めた。
モロちゃん、おねむの様子。5歩登ってはちょっと寝る…そんな感じ。
いったん大休止で30分くらい寝れたらいいかな…と思いはしたのだけど、
雨が降ってきていて30分雨の中の大休止は体が冷えてやばい。
眠気のピークが過ぎれば復活するだろうと思い、そのまま進む。
(メパンナ眠気はこの時点ではひと段落)
登ること4時間。モロちゃんまだ復活せず。
CT以上の時間がかかり始めている。いろんな不安要素が頭をよぎる。
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実は装備の面で不安あり。晴れていれば問題ないのだけど、
雨・風・気温低下、この3つが加わった場合どうなるか…。
・ほえるちゃん、ズボンの着替えなし。
ダウンやフリース等の防寒着なし。シャラフなし(※)
・モロちゃん、下がゴアレインではなく撥水パンツ。撥水具合は強力なので問題ないとのことだけど、
撥水パンツの中が蒸れてビショビショ。ザックのレインカバーを持ってないため、
外付けしていたエアマットがすでにざっくり濡れていた。
着替えの持参は問題なし(ザックは濡れても防水袋でガードもしてるし)
・テントが2人用と1人用で別々。暖をとるのに少々不便。
フライもないので出入り時はいろいろ気を使わなければ…
・水場はテン場から往復20分。それまで水場はないので水を汲みに行くのは必須。
・最悪小屋泊にきりかえか…。しかし光小屋は小さい小屋、
そして今は繁忙期。それはそれでタイヘンそう。
(※)なんでほえるちゃんがシェラフを持っていなかったか…なんだけど、
天気予報がまだ晴れマークだった時、ほえるちゃんとシェラフの相談をしたのですよ。
ほえるちゃんのシェラフはこの時期に使うものとしてはちょっと暑い。
重くてでかい。シェラフカバーだけで寝れるのではないか…!?という話が出て、
ワタシは「自分がそれで寝るわけじゃないから無責任なことは言えないんだけど、
シェラフカバーだけでもいけそうだよね。替わりに防寒着を1枚増やして着込むことで
対応もできるし、モロちゃんがツェルトを持つからツェルトをさらにかぶってもいいし」とアドバイス。
んで、シェラフは持たないことにしたんだけど……
Oh No!!
防寒着としてのフリースやダウンをなぜか1枚も持っていないということに気づいたのは、
いつの時点の事だったか。(もしかしたら登り初めてからだったかも…!??)
ズボンの着替えがないのも、本人は着干しするからダイジョビです!と言ってはいるものの、
自分の経験からすると一度体が冷えてしまったら着干しは無理。
果たして上の気温はどうだろう…。標高はそれほど高くないにせよ、
このまま登るペースが上がらないと体も冷えてくるし…。
途中の易老岳へは多分あと1時間くらい。
しかし、そこまで登ってしまったら、その時点での下山はそれはそれで困難に
(テン場に登る方が、下山するより近い)。
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モロちゃんに確認すると「登れるとは思うけど、ペースはこれ以上あげられないかも」と。
ほえるちゃんに確認すると「ダイジョビです、着干しします!北海道もそれでクリアしましたから!」と元気な返事。
しかし、AM9:57 登山開始から5時間弱、メパンナ決断。
「下山しましょう」
時間はまだ十分にある。あと5時間かけてテン場に着いたとしても午後3時。
でも下山を決断した。
引き返し始めると、これから登ってくる人たちとすれ違う。
そのたびに「この決断でよかったのか?行けたんじゃないか?」と自問自答。
そんな思いをポロッと漏らしたら、ほえるちゃんから
「それは下山してから言う言葉です、今言ってはいけません!」とたしなめられる。
降りるほどに雨は少なくなり。
既にメパンナとほえるちゃんに山ガール(偽)の面影はまったくないw
そして下山がまたタイヘンだった…。
途中からほえるちゃんが体調の異変を訴え、最初はシャリばてか!?または貧血か??と思い、
食べ物を補給する。めまいがして視界がグルグルすると言う。
ゆっくりゆっくり下山するも、ほえるちゃんの足元がおぼつかなくなってくる。
荒い息遣いとともに、やっと降りてるような感じ。
テントを出してしばらく休憩(プチビバーク)すべきか…と思ったけど、
とりあえずゆっくりなら歩けるし、本人も早く下山はしたがっている風なので、
まめに休憩しながら降り続けた。
5時間かけて登ったそのくだりは、こうしてゆっくり降りると異様に長く感じ…
PM 1:13 登山口に帰還。あぁ…よかった…無事たどり着いた(T_T)
結局ほえるちゃんの不調の原因はわからずじまい。
くだりで目線が下になって、それで自律神経が不安定になった!??
あのまま登り続けてたら、登りでは出ない症状でとりあえずは大丈夫だったかも??
(翌日の下山時にどうなったかはわからないが)と、いろいろ考えますが、
とにかくそんな状況での緊張感からか、モロちゃんもある程度復活し、
事なきをえて下山、温泉に向かい温泉で仮眠。
温泉に入ってすっかり元気になった我ら。
しかし、この敗退にうなだれております(笑)
あぁ、しかし人間は復活しても、タイヤは予備タイヤのままです(>_<)
高速のスタンドで修理を試みるも、亀裂はでかく修復不可能。
予備タイヤのまま高速をおそるおそる走り、戻ってまいりましたとさ。
結局翌日日曜日、天気は回復しなかったようで、
無理してあがっても何も見えずに下山という状況だったかも。
「パーティーのリーダーを1回経験してみると、いろんな事が見えてくるよ」と
北リタ師匠が言ってたっけ。そんな言葉をかみしめながら、反省やらいろいろ。
CT往復で15時間(距離にしたら18kmくらい)。
トレイルランナーなら充分日帰り可能な時間です。ワタシの足でもがんばったら何とかなりそう。
でもあえてテントと食料をかついで上で泊まろうとすると、
そこには体力等スポーツ的要素以外にも必要とされる何かがあるのだよね…
そこが日帰り山行との大きな違い。
さらに、ソロ山行と違ってパーティーとして行動すると「決断の重さ」みたいなのを感じたな。
そして敗退した光岳へのリベンジはいつにしようか(笑)、
早速考えるメパンナなのでありました。
しつこい??イヒヒ。なんてったって粘着質ですからね。
まぁ山はいつでもそこにあるので、リベンジは来年カモーー。
メパンナが用意した山ごはん、下山してから家で食しました。
・イタリアン風ハンバーグ
・ズッキーニとナスのオリーブオイル炒め
・モロキュー
ってな具合です。トマトはハンバーグに使った残りをスライスしただけ。