阿弥陀岳登頂 -総括- |
阿弥陀岳をこれだけ集中して登ることになったのは成り行きですが…。
メパンナ・阿弥陀岳登頂 備忘録
2009年4月12, 13日 行者小屋にて幕営、行者小屋から一般ルートにて登頂
2010年2月6,7日 舟山十字路より中央稜。1泊2日の幕営装備、下部岩壁にて敗退
2010年2月13日 舟山十字路より中央稜。日帰り。上部岩壁の上まで上がるも、時間を考えて敗退。後から「あれは山頂まで行けたな…」と少々後悔した山行。ロープなし。
2010年2月21日 舟山十字路より御小屋尾根。時間ぎれにより御小屋山のちょい上あたりまでのみ。下山路としての御小屋尾根の偵察。
2010年3月20日 舟山十字路より南稜。日帰り。50mロープあり。でもロープなくてもよかった。
2010年3月21、22日 行者小屋にて幕営、行者小屋から北稜。25mロープあり。でも50mがあったほうが素早く登れたな…。
緑の線は下山に使ったルートね。多少のルートの誤差は気にしちゃイヤンw
やっぱ南稜長いわぁ。北稜も美濃戸山荘から日帰りなら長いか。さらに車が入れなくてバスのところから歩くとなるとマジで長くなるか。
後は北西稜というのがまだあります。しかしそこはもちっと難しいルートゆえ、挑むのはまた次回…。
ようやくバリエーションで山頂に行けたわけですが…やっぱ気象条件と雪の状態による違いって恐ろしいほど変わってくるね。ルート的には中央稜が一番簡単なはずなんだけど、中央稜核心部は体感的には一番タイヘンだった。南稜は反面、覚悟してたけど、核心部もスルスルと難なくクリア(落石体験はあったけど)。
北稜は、岩と氷と雪のミックスを体験できたので、なかなかおもしろかったな~。
●落とし物
いやぁ…多いね。けーこ母さんも書いてくれてるけど、本当にワタシの身代わりになってモノが落ちてくれてるんじゃないかってくらい、毎回のようにやらかしてるね。
今回は他の登山者がやらかしてるところも見ちゃった。南稜では若者3名パーティーのリーダーが、P3手前でロープを出すときにザックにくくりつけてた銀マットを風に持って行かれちゃってねぇ。彼らは阿弥陀から行者に降りてそこでテントの予定だったのだけど、銀マットがなくなっちゃったから御小屋尾根からそのまま下山することにしました。もともと翌日が雨予報で行者に泊まっても停滞するか、雨の中撤収しての下山になるのでテン泊モチベーションが下がっていたようだし、さらに我々が御小屋尾根を下山すると話したので“じゃあ自分たちも”ってなったのかも。
北稜では、第1岩峰でワタシが某M氏をビレイ中、後続パーティーが到着したところで、1人がグローブ片方をコロコロっと転がしちゃった。見えるところに落ちてるんだけど、リーダーらしき人が「予備は持ってるんだろ。諦めろ」って言って取りには行かなかった。でもこのグローブは多分、さらに後からやってきたパーティーの人が拾ってくれた模様。山頂で休憩してるときに「グローブ落とされた方います?」みたいな声があがってたので。
ワタシは南稜でアックス1本(知らぬ間にザックから落としてた)、北稜でプラティパスの口(第1岩峰で休憩中に谷に落下させた)。プラティパスの口は仕方ないとして(これがなくなると水がもれちゃうわけなんだけど、でも口の落下ってとにかく落とさないようにするしか仕方ないかなぁと)。アックス落下防止はちょっとなんか考えよう。もちろんリューシュはついてるんだけど、その他に。
●落石
本格的な落石初体験ですよ。しかも南稜核心部のP3を登攀中ですよ。登ってたらね、上から直径10cm大の岩が2つ、ゴロゴロゴロゴロと、ワタシめがけて落ちてきたのですよ。
「ラーーークゥーーーーーーー!!!!!!!!!!!」と力の限り叫んだつもりですが、上に向かって叫んでるので、下にはあまり聞こえなかったかも。自分が叫ぶのに精一杯だし、ルンゼ登攀中で後ろを振り返る余裕とかないし。ワタシが叫んだ後、下からも「ラーックッ!!」と若者3人組のリーダーが叫んでくれた。
●寒さ
もう季節は春山だし、厳冬期よりも寒くないだろってちょっと思ってしまった。油断した。行者小屋でのテントはスゲー寒かった(>_<) テントシューズも忘れちゃって、靴下2枚履き。翌日の北稜も、いつもは歩き出すと暑くて脱いでしまうフリースを、最後までずっと着たままだったので、気温はとても低かったのだと思われ。
GWでも、厳冬期と同じ気象条件になることもあるわけだし、油断はいかん。冬山では特に命取り。肝に銘じよう。
●手袋をつけての練習
手袋したままカラビナいじったりいろいろ、とても苦労した…。環付きカラビナの環が回せなくて、手袋はずしてもそれでも回せなくて軽くパニック(笑)これは家でもできるわけだから、GWまでにもうちょと練習してできるようになっておこ。
●酒
寒いときの熱燗は最高だなw